"マドギワ" サラリーマン研究員の日常

妻子持ちマドギワ企業研究員が経済的自由の達成を目指して投資に挑戦しています。子育てや仕事についても綴ります。

仮想通貨の税制は変わるのか?新経済連盟 仮想通貨規制で金融庁に提言

 

仮想通貨の税率ってありえないですよね

仮想通貨に投資をしている人が一番引っかかる点は税制ですよね。

現在の税制では仮想通貨の売却益は雑所得区分です。

(売却益20万円以内であれば確定申告の必要はありませんが)

 

「雑所得」は、毎月の給与所得といった他所得と合算して総所得金額を求め、金額が増えれば増えるほど税率も増える累進課税制度の「総合課税」が適用されます。

 

詳細はまたの機会にでも説明しますが、最大で45%もの税金が発生します。めちゃめちゃリスクをとっているのにどんな仕組みだよと思いますよね・・・。萎え( ;∀;)

株やFXは分離課税なので、税率が低く、損失は過去に遡ることもできるのでより優遇されています。

こんなだから仮想通貨に人が集まらないのですよね・・

 

そして、税金の発生するタイミングも複雑です。仮想通貨を購入後の売却益は当然ですが、仮想通貨で商品を購入したり、仮想通貨で他の仮想通貨(例えばアルトコイン)を購入する際にも税金が発生します。(大元の仮想通貨を購入したときと、商品やアルトコインを購入したときで比較して、後者が値上がりしていれば)

 

私は2017年の仮想通貨バブルの前に投資をはじめましたが、当時は税制の点が複雑だったため、売り抜けることに躊躇し結局今もそのまま放置です。

幸いにも仮想通貨で他のアルトコインを購入することはなかったのですが、投資をはじめたときにはこんな複雑な制度だとは知りませんでした(笑)

 

 

とりあえず、早急に税制を改善させて欲しいと思っていました。

 

楽天三木谷社長率いる新経済連盟 仮想通貨規制で金融庁に提言

 そんな中で以下のような報道がありました。

楽天三木谷浩史社長が代表理事を務める新経済連盟が14日、金融庁の仮想通貨規制に対する要望書を発表し、仮想通貨への税率を株やFXと同じように20%にするように求めた。

 

jp.cointelegraph.com

 

すごいです。さすが三木谷社長です。

 

実際に新経済連盟の要望書の内容は以下の通りになっています。

 

 

内容

1.投資型ICOについて
  「第一項有価証券」となる対象の明確化

2.決済型ICOについて
  発行体と交換業者の責任の明確化

3.カストディ業務について
  規制対象となる範囲の明確化

4.デリバティブ取引について
  第一種金商業による取り扱いの実現

5.その他(税制について)
  申告分離課税や損益通算等の適用

詳細な資料を確認されたい方は、以下のURLに飛んでみてください。

jane.or.jp

 

税制の提案について確認

今回の一番の注目は税制に関する要望でしょう。詳細にみていきます。大元の資料は下に添付しました。

暗号資産の市場拡大・イノベーションを後押しする観点から、投資の阻害要因とならないように措置を講じるべきということですね。

具体的には以下の3点です。

① 総合課税から、申告分離課税へ変更。税率は株やFXと同様に20%とする。

② 仮想通貨間の交換は非課税とする。

③ 損益通算や損失の繰越控除を可能とする

 

どれも望んでいた制度ですね。今の制度はすごいわかりにくいですもん。

 

これらの制度が実現されれば、個人投資家の人の参入障壁はより低くなります。

現状、仮想通貨市場は日本が世界をリードする状況と思いますが、この優位性を確実にするためにも世界に先駆けて法制度を確立して欲しいですね。

 

すぐには実現されないかもしれませんが、このような取り組み・提言が社会を動かしていくのでしょうね。

f:id:ooyukida:20190215113334p:plain

暗号資産の新たな規制に対する要望(2019/2/14、新経済連盟、p7)

 

そんな楽天は既に仮想通貨市場に参入しています

楽天は、「みんなのビットコイン」の全株式を連結子会社楽天カード株式会社を通じて取得し、グループ傘下におさめています。(2018年8月31日)

 

楽天はなんでもやっていますね(笑)

ばっと書き出しても事業は多岐に渡ります。トラベル、デジタルコンテンツ、通信等のインターネット、クレジットカード関連サービスをはじめとする銀行、証券、保険、電子マネーといったFinTech(金融)サービスなどなど。

 

これらの取り組みを有機的に結びつけた経済圏として「楽天エコシステム」なるものの構築を目指しているようです。

 

次世代の決済プラットフォームでのブロックチェーン技術に目をつけ、将来的には仮想通貨による決済機能の役割が大きくなっていくと見込み、仮想通貨市場に参入。

 

今回の金融庁への提言は、楽天の今後のビジネスのためでもあるんですよね!

 

そして、みんなのビットコインは「楽天ウォレット」へ社名が変更され、さらなる事業拡大や同グループとのシナジー強化などが図られるみたいです(2019/2/13報道)。

 

国内フィンテック市場の雄として、どのように事業を成長させるのか楽しみですね。

 

corp.rakuten.co.jp

jp.cointelegraph.com

 

まとめ

  • 仮想通貨市場の大きな問題の一つは税制です。株やFXと異なり雑所得区分のため総合課税に適用されてしまいます。税の発生条件も多岐に渡り非常に複雑なシステムであることから、市場に参入するうえで非常に高い障壁となっています。
  • 最近、楽天三木谷社長率いる新経済連盟が仮想通貨規制で金融庁に要望書を提出しました。その中には税制に関する内容も含まれており、申告分離課税への変更や、よりシンプルな税制度への変更を提案しています。
  • 実際は税制度がいつ改善されるかはわかりませんが、このような取り組みを継続することで社会が変わっていくことを期待します。また、楽天グループは既に仮想通貨市場にも参入していたのですね。国内大手フィンテック企業として日本市場を盛り上げて欲しいです。
にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ
にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村 株ブログ 高配当株へ
ブログランキング・にほんブログ村へ