"マドギワ" サラリーマン研究員の日常

妻子持ちマドギワ企業研究員が経済的自由の達成を目指して投資に挑戦しています。子育てや仕事についても綴ります。

【投資信託・ETF】パッシブ(インデックス)とアクティブの銘柄本数・運用資産額の比較

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はじめに

投資信託ETF(上場型投信)では、銘柄選定が大切ですね。実際、人により投資方針は様々ですが、銘柄選定をするときの最初のアプローチとしてパッシブ型でいくか、アクティブ型でいくかの選択になるのではないでしょうか。

今回はパッシブ型とアクティブ型でどっちが人気なのかということをいろいろな点から確認していきます


投資信託ETF】パッシブ型とアクティブ型の比較

まずはパッシブ型とアクティブ型のファンドの違いを簡単に比較してみましょう。

 

「パッシブ型」

ベンチマーク日経平均株価TOPIXなどの指数)における値動きと連動させるように運用を行う方法です。ベンチマークと同一の動きを目指して機械的に運用されます。パッシブ型の多くは指数に連動するものであることから「インデックス型」と呼ばれることも多いです。インデックス型の運用方法にも2つのタイプが存在します。

  • 完全法

ベンチマークになるインデックス(指数)を構成する全銘柄を、構成比率に合わせて購入・連動させる。

  • サンプル法

インデックスを構成する銘柄の中で、より正しく連動するように銘柄を抽出して購入する。

 

「アクティブ型」

ベンチマークとなる指数を設定し、そのベンチマークよりも運用成績が上回ることを目標に運用を行うものです。アクティブ型には、主に以下のような種類があります。

  • グロース投資

将来的に成長しそうなものに投資します。見込みどおりになった場合、大きなリターンが得られます。

  • バリュー投資

投資対象は取引価格と資産やキャッシュフローなどから判断した価格とを鑑みて、より割安な銘柄を選択します。

 

メリット・デメリットの比較

「パッシブ型」のメリット・デメリット

<メリット>

  • 費用

ベンチマークのインデックスに連動させて運用するため、運用コストが低い

ベンチマークのインデックスに連動するため、低コストでリスクの幅広い分散が可能。

  • シンプル

単純にインデックスに連動するだけなので、値動きがわかりやすく、リターンやリスクについて把握・管理しやすい

 

<デメリット>

  • 市場全体のリスク

市場価格が下落すると同じく下落する 

「アクティブ型」のメリット・デメリット

<メリット>

  • アウトパフォームの可能性

ベンチマークのインデックスを上回る運用を目標にし、そのためマーケットの上昇や成長予想した銘柄が見込みどおりになった場合、それ以上の大きなリターンが期待できる。

  • ディフェンシブな措置

運用会社のファンドマネージャーによって運用されており、ベンチマークが大きく下落した場合に下落幅を抑えるようにしてくれる可能性がある

 

<デメリット>

  • 費用

ファンドマネージャーが銘柄に対する調査や分析などを行うため、運用コストが高い

ファンドマネージャーの方針によっては、リスクが高くなる可能性があり

  • 必ず勝てるという保証はない

 

パッシブ型とアクティブ型、最近のトレンドは?

投資信託市場においては現在、パッシブ型のトレンドが見受けられました。

つみたてNISA対象商品の内訳

実際に金融庁が2018年10月末に発表した資料の一部を抜粋し、以下に示しました。

つみたてNISA対象商品の内訳を確認してみると、全公募投信159本中、インデックス投信が142本であることがわかります。パッシブ型の圧勝です。

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「つみたてNISA対象商品の内訳(10月31日時点)」(金融庁2018年)

個人型確定拠出年金投資信託等の選択状況

運営管理機関連絡協議会が個人型確定拠出年金(通称:iDeCo/イデコ)について発表した2017年3月の資料でも、パッシブ型の比率が高い傾向が確認できます。

 

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投資信託等の選択状況 パッシブ・アクティブ比率(2017.3)」(運営管理機関連絡協議会2017年)

 

パッシブ型の運用資産、アクティブ型を追い抜く

ここまでパッシブ型の人気が高いことを確認してきました。実際の運用資産はどっちが多いのでしょうか。

米国大型株への投資ファンドという括りになりますが、運用資産の推移が記載されているデータがあったので紹介します。米大型株投資ファンドの運用資産は、パッシブ型がアクティブ型を追い抜いたようです。

(Passive Funds Overtake Stock-Pickers in the U.S. Large-Cap Market 2019年2月13日)

 

以下、記事を引用します。

米大型株に投資するファンドの運用資産で指数連動型がアクティブ型を上回った。モーニングスターのデータによれば、運用資産の規模は昨年10-12月(第4四半期)に逆転した。このセクターでパッシブ運用のミューチュアルファンド、上場投資信託ETF)、いわゆるスマートベータのファンドの資産は昨年末時点で2兆9300億ドル(約320兆円)。これに対しアクティブ型は2兆8400億ドル。  

 

また、次のような記載もあります。

米ファンド4600本、運用資産12兆8000億ドルを対象にしたモーニングスターの分析によると、株式や債券、不動産に投資するあらゆるアクティブ運用のファンドが平均的なパッシブ運用の運用成績を上回った割合は昨年12月までの10年間で約24%にとどまる。

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パッシブvsアクティブ 運用額比較

以下サイトより抜粋

https://www.bloomberg.com/news/articles/2019-02-12/passive-funds-overtake-stock-pickers-in-u-s-large-cap-market 

 

コストが高いアクティブ型ファンドは市場平均を持続的に上回ることに苦戦しています。その結果、投資家の資金は手数料の安いインデックスファンドに流れます。アクティブ型とパッシブ型の運用資産の差はこの数年で大きく縮小しました。特にパッシブ型のこの10年の伸びが大きく、その背景には世の中にETF(上場型投資信託)などの新しい投信が浸透したことや、多様なインデックスに連動した銘柄が誕生したことなどが挙げられます。

 

また、今回は米国大型株に限定されていますが、今後もこのような資金の流れが続けば、米国株に投資するあらゆる規模のファンドでパッシブ型の運用資産がアクティブ型を超えることになるでしょう。

 

まとめ

私はインデックス(主にS&P500)に連動する投信・ETFを核として運用しています。

投資が専門の優秀なファンドマネージャーでさえも、長期にわたり市場平均をアウトパフォームすることは非常に難しいということは覚えておかないといけない事実です。個人(素人)が投資をするならば、その勝率は更に下がるでしょう。市場全体に投資して、市場平均のリターンを確実にとるという戦略は、費用対効果の点からも優れていると考えています。

 

  • パッシブ型とアクティブ型の投資信託ETFの人気を、銘柄本数や運用資産額から比較。
  • 現在のトレンドはパッシブ型が優勢であり、運用資産残高もこの10年で急成長している。
  • 高コストでリターンも市場平均を下回る可能性の高いアクティブ型よりも、低コストで確実に市場平均のリターンをとれるパッシブ型の人気が高いことが確認された。
 
 
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